とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚はシュベービッシュどろぶた(5回目)

マスターの入院という事態が発生する。
原因は急性膵炎だと聞いて驚いたが、マスターの回復を祈る。
一方で、店の営業は限定とんかつを予約した人に限り、秀ちゃんがとんかつを揚げる。
マスターのSNSでも弟子の秀さんと投稿され、秀ちゃんは公式にマスターの弟子だ。

店の前のベンチで開店を待っていると、女将さんと話をする機会がある。
生きているなら病気や怪我は有り得ることで、むしろそれらは生きている証だ。
女将さんに今回の事態について謝られてしまうが、夫婦の固い絆を感じる。

秀ちゃんとも話す機会がある。
とんかつ栄ちゃんが木曜日の午前に営業していたころ、秀ちゃんがとんかつを揚げていた。
私は訪れる機会が巡ってきたときに風邪を引いて行けなかった苦い経験がある…
今回は私にとって秀ちゃんが揚げる初とんかつを食べる機会でもある。

開店し、店に入る。
今日のマスターである秀ちゃんと女将さんが並ぶ。
異なる雰囲気に私はやや興奮気味だw
席に着くといつものようにマスターから肉を見せていただく。
この豚の肉もいつものようにすばらしく見える。

マスターと秀ちゃんとの所作は異なる。
ダイナミックかつ滑らかな所作のマスターに対して、秀ちゃんは機敏性を生かす。
私はとんかつ屋さんのマスターは恰幅が良いべきだと思っていた。
しかし秀ちゃんを見ていて、それは私の偏見だったと気づくw

とんかつができあがり、女将さんにより配膳される。
食べる。

豊富な肉汁に含まれる旨みが口の中で炸裂し、一気に幸せの頂点へ登り詰める。
すばらしい!
肉汁が豊富だから保水力が高く、赤身の柔らかさにも現れる。

脂身を口に含めば脳まで広がるような甘く優雅な香りに魅了される。
舌触りもまた魅惑的だ…

女将からご飯と豚汁をお代わりしてくださいと言われて、その言葉に甘える。
とんかつなしでご飯が喉を通る感覚を忘れていたが、逆に新鮮でうまい。
お代わりの豚汁に添えられたネギからわかる女将さんの心遣いがありがたい…

秀ちゃんの苦悩はパン粉をうまく立ててつけられないことのようだ。
確かにマスターが揚げたとんかつのパン粉は立っている。
立つパン粉はマスターのポリシーでありでもある。
単純に考えると、パン粉を押さえつければパン粉は寝る。
絶妙な手の形と力加減なのだろう…

何事もそうだが、いつもと異なることから知ることは多い。
女将さんと秀ちゃんにシュベービッシュどろぶたのすばらしさを教えていただいた。
それも大事だが、マスターの回復は最も望まれることだ。
今日もごちそうさまでした。

シュベービッシュどろぶた(2022/05/28)
秀ちゃん作のとんかつ

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→しっかり
メモ
幸せ一直線
弟子の秀さんの活躍は立派だった。
2022/05/28 19:00
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