とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚はキントア(19回目)

先月の予定表にこの豚の名が予告に載った。
例の戦争により物流は止まり、その肉の輸入を困難にさせた。
そう聴いていた私は理解できず、喜ぶと同時に無数のマークが頭を満たした…

そして今日だ。
マスターと女将さん、秀ちゃんはあの赤いスカーフを首に巻く。
キントアだ、キントアが帰ってきた!
マスターから調理する前の肉を見せていただく。
濃い色の赤身とぶ厚く載る脂身が魅力的だ。

とんかつができあがると配膳される。
赤身の筋繊維を愛でる。
細かい筋繊維を見て自然と笑みがこぼれる。

赤身はこれぞキントアと言わしめる旨さだ。
高貴で豊かな旨みは食べ物としての味や香りの概念を超えて崇高に思える。

脂身もすばらしく、融けて放たれた香りが作る世界は私の天国だw
脂身だけを口に入れるとマシュマロのような歯ごたえが楽しい。

豚汁にこの豚の中落ちが載る。
これもまた贅沢だ。
肉の香りを存分に楽しめる。

この豚のとんかつはマスターのアイデンティティとも言える。
なぜこの豚のとんかつが出せるかが気になり、マスターに聞く。
マスターは手を尽くしたそうだ。
マスターの心意気に惚れる。
そういうストーリーがあるとんかつはそうないだろう。
5,000円、今日もごちそうさまでした。

キントア(2022/09/30)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆→しっかり
メモ
人と豚のすばらしさを改めて知る
2022/09/30 15:23
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