とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は渡邊バークシャー(5回目)

強い雨が降る中を移動したので、かなり濡れて店に着く。

注文してすぐにマスターから予習と称した1冊の本を渡される。
表紙には鼻ぺしゃ黒豚 飼育マニュアルと書いてある。
著したのは渡邊バークシャーの生みの親である渡邊近男氏だ。

タイトルは可愛いらしいが、中身が凄い。
黒豚の知識だけでなく、餌の配合も詳細に書かれている。
惜しみなく見せることに心配するが、この本は渡邊氏の自信の表れだろう。

本を読んでいるととんかつが配膳される。
本は一度置いて、とんかつを食べる。

さすが正統派の黒豚は風格が違う。
赤身は深みのある旨味で、"安定"を感じる。
これは同じ黒豚のサンライズ黒豚に通じる安定感である。

脂身もすばらしい。
食べれば甘く、オレイン酸の香りがすばらしい。

また気づけばとんかつの1/3を何もつけずに食べていた。
そのままでも十分に旨いが、ソースとともに食べる。
目を瞑ると自分は旨みで満たされた空間に漂っているように感じる。
幸せの旨さである。

私が愛すべき豚が増えていく…w
2,200円、今日もごちそうさまでした。

渡邊バークシャー(2014/06/06)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆→しっかり
メモ
安定の黒。
食べ終わって、再び本を読む。
すると次第にこの本が渡邊氏の農業に対するメッセージと思えてくる。

日本の農業は危機に直面している。
後継者の不足、TPP、さらに豚に限ると猛威を振るうPEDがある。
ノウハウの継承を早期に実施して質の高い豚を効率的に生産できる体制を確立しなければ、これらの問題を克服できない。

私の思い過ごしだろうか…
2014/06/06 22:20
タグ