とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は純粋サドルバック
(23回目)
私の愛する豚の日だ。
店に入る。
マスターと秀ちゃんの着衣は一新され、和食をより意識させる着衣だ。
真新しい着衣で心も晴れやかといかないことも生きているとよくある。
そういうときに没頭できる己の道はあるが、ときに雑念が邪魔をしたりと人生はなにかと面倒だが、どんな状況でも楽しんだ者が勝ちだ。
とんかつができあがり、女将さんに配膳される。
食べる前に断面を愛でる。
マスターから調理の前に見せていただいた肉にサシが緻密に入っていたが、断面でも細かい筋繊維が見られる。
そして、まず赤身を食べる。
1口目から口元から肉汁が滴り落ちる。
緻密なサシは肉汁の導線となったか?
肉汁の旨みから感じられる気品に私はどこまでも求めたくなる。
だからこそ
私の豚
だ。
愛して止まない。
豊富な肉汁を吸って旨みを蓄える衣もまた旨い。
そして私が本命とする脂身を食べる。
脂身の香りも気品がある。
やはり私はこの豚だ。
わかっているが、改めて強く意識する。
野菜フライは長崎県産のジャガイモだという。
ジャガイモというと私は北海道のイメージが強く、女将さんに
長崎県?
と聞く。
(調べると、ジャガイモの生産量において長崎県は都道府県別で鹿児島県と第2位を争うポジションにいる。)
食べるとジャガイモの強い香りがする。
それがとんかつと良く合う。
料理としての完成度を高めるためにマスターはできるだけ豚の生産地に近い野菜を使う。
それは客の立場である私としてもうれしい心配りだ。
1口目で肉汁のうれしい不意打ちを食らって幸せの世界に飛ばされたw
私はこの豚に惚れている。
3,000円、今日もごちそうさまでした。
純粋サドルバック(2024/06/07)
- 歯ごたえ
- やわらか←☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆→しっかり
- 赤身の味わい
- 淡麗←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→濃厚
- 脂身の旨み
- ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→しっかり
- メモ
- 私の理想
帰る直前にマスターからこの豚を育てる福留さんの豚舎で火災があったことを知らされる。
豚舎が別だった純粋サドルバックに影響はほとんどなかったそうだが、少数の種の豚は豚舎の火災により絶える可能性がある…
2024/06/07 15:24