とんかつとしては初めての豚だが、波乱の経歴を持つ。
満州豚は、その名のとおり、中国に起源を持つ。
戦中に東条英機の号令で輸入され、近年まで福島県の生産者が原種を飼育保存していた。
しかし東日本大震災でその原種の豚は福島県から静岡県に移送されている。
赤身の味は濃い。
だが思っていたほどではなく、普通の豚ならば満足できる。
肉の色も思っていたより白い。
これは体調がまだ万全でない私のためにマスターが食べやすいところを選んでくれた理由もあるのだろう。
しかし食べ続けると、色が違う部分が現れる。
この部分は野性味が一段違う。
脂身の味はおとなしく、やわらかく香る。
赤身の野性的な味とはメリハリがつく。
やはり満州豚の価値はまず原種にある。
原種に近い豚は沖縄の
おもろアグーがあり、味の力強さは群を抜いていた。
満州豚も原種ならではの濃い味が楽しめた。
3,100円、今日もごちそうさまでした。
満州豚
- 歯ごたえ
- やわらか←☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆→しっかり
- 赤身の味わい
- 淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆→濃厚
- 脂身の旨み
- ほのかに←☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆→しっかり
- メモ
- 白くない赤身の味の濃さで原種のすばらしさを知る。
2013/12/06 22:46