とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は折爪三元豚・佐助

今年のとんかつ栄ちゃんは初登場した多くの豚に沸いた。
この怒涛の勢いはマスターの攻めの姿勢を表す。
そして、今年の初登場する豚として最後を飾る豚は折爪三元豚・佐助だ。
親子3代でこの豚を育ててきたという。
この豚のとんかつを早く食べたい。

店に入り、カウンターの中央の席に座る。
マスターは調理する前の肉を私に見せる。
脂身は厚く乗る。
私はいいですね~と返すと、マスターは調理を進める。
座っているとマスターの手元を見られないが、作業はなんとなくわかる。
心を込めるように両手を使ってパン粉を肉にまとわせる。
とんかつを油にゆっくり沈めると、その瞬間だけふわっとした湯気が昇る。
時折箸でとんかつを返し、揚げ具合を確認する。
見ているだけでも楽しいが、マスターとの会話も楽しむ。

そしてとんかつは揚がり、配膳される。
食べる。

赤身の味は軽く、とても食べやすい。
とんかつに強く揚がった部分があり、その部分を食べると十分な旨さがある。
潜在的な旨さはあるようだ。
濃い味を好む私はこの部分をもっと望む。
この赤身は焼肉のように水分を飛ばして旨さを濃縮する調理法が合うだろう。

脂身は良く解けるが、香りは驚くほどない。
ピュアという言葉が合う。
口の中で流れる解けた脂を楽しむ。

とんかつ栄ちゃんに登場する豚は濃い味と強い香りを持つ豚が多い。
これはお客さんが個性が光る豚を求めた結果である。
その一方で、折爪三元豚・佐助は食べやすいことが個性だろう。
2,000円、今日もごちそうさまでした。

折爪三元豚・佐助

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆→しっかり
メモ
軽い味で食べやすく、旨みは潜在的か?
食べ終わった後も常連さんやマスターとの会話を楽しむ。
2016/12/09 22:36
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