とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚はかごしま黒豚さつま(3回目)

酷暑が去り、過ごしやすい気候になったと豚たちも喜んでいることだろう。
店に入り、席に着く。
マスターとの会話を楽しみ、私の番が近づくとマスターは肉を取り出して私に見せる。
猪豚の肉のような濃い色の赤身は印象的で、見るからに旨そうだ。
マスターによると、夏の暑さが原因で、肥育の期間は240日だったが、実際は250日に延びたそうだ。
豚を育てる方からすれば肥育の日数が短い方がありがたいだろうが、食べる方からするとこれほど立派な肉だ…
少し価格が高くなったとしても、食べる価値があると判断する。

とんかつができあがり、女将さんに配膳される。
かつの断面を見る。
赤身の色から筋繊維の暴れ具合は相当なものだろう…と推測したが、驚くほど律儀に揃うw
そして、食べる。

弾けるような歯ごたえで、食べることが楽しくなる。
歯ごたえや調理する前の肉のイメージから離れて、旨みはマジメだ。
もし豚肉の教科書があるならば、それに載るような模範的な旨みだ。

脂身も模範的な香りを放つ…と思っていたが、右端に近づくと一転する。
赤身と脂身の旨みと香りはいい感じに暴れ出す。
端は熱が入りやすいから、旨みが他に比べて凝縮された可能性があるが、私は大歓迎だw

マスターによると、今年の野菜は例年に比べて時期がズレているという。
私も食べ物を最もうまい時期に食べたいし、マスターもそれを願って提供している。
食べ物で感じてきた季節感がズレてきた…

この豚は食べやすくもおっ?!と思える意外性もある。
ちらりと見える意外性は個性的で魅力的に見える要素だ。
人だけでなく、豚も同じだ。
2,400円、今日もごちそうさまでした。

かごしま黒豚さつま(2025/09/19)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→しっかり
メモ
豚もチラリズム
2025/09/19 14:58
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