栄太豚のハムを食べる

これはとんかつ栄ちゃんがプロデュースした栄太豚のハムである。
また、このハムはとんかつ栄ちゃんとして初めての加工肉だろう。
2ヶ月以上前からこのハムを予約していた。

初めに肉を観察する。
冷蔵庫から出したばかりの肉の脂身は真っ白だ。
マスターから揚げる前の肉をよく見せてもらうが、それはカウンター越しだ。
良い肉をこれほど近距離でまじまじと見るのは初めてだ。
その脂身と赤身との間には透明な層がある。
よく見ると、その層は細かく仕切られている。
何か神秘的である。

まず、薄くスライスしただけのものを食べる。
冷蔵庫から出したばかりだと香りは控えめだ。

次にマスターから教わった方法で調理する。
肉の両面にさいの目状の切れ目を軽く入れる。
昼食の支度をする姉に肉をその表面に軽く焦げ目がつく程度に焼いてもらう。

加熱された肉の脂身は透明に変わっている。
引き締まった肉を切り、食べる。

赤身に凝縮された味はとにかく旨い。
さらに焦げ目の香ばしさは旨さを助長する。
加工することで程よく水分が抜けて、旨味の輪郭ははっきりしている。

脂身は甘く、軽やかな香りが心地よい。

とんかつも良いが、肉の違う楽しみができる加工肉も良い。
年末に贅沢できる喜びはひとしおだ。
2014/12/29 13:24
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