とんかつ栄ちゃんで今帰仁アグーのてびちとヒレかつを食べる
限定とんかつは毎週あるが、この豚の特別さを
前回思い知った。
今回も期待して店に入る。
ちょうど空いたお気に入りの席に座り、てびちとヒレかつを注文する。
てびちを加熱する電子レンジの排気口から漂う微かに甘い香りに私の胃は反応する。
あたかも胃が唾液を分泌するかのようで、私の胃がてびちを欲する。
まずてびちから食べる。
層のような筋繊維は軽い力でほぐれ、力強く逞しい旨味に溢れる。
筋繊維の赤みの濃さでもその味わいの度合いがわかる。
そしてやはりゼラチン質の脂身は絶品だ。
ぷるぷるする食感は舌を楽しませ、脂と泡盛の甘い香りは鼻を楽しませる。
その味は清々しいほどに澄む。
次にヒレかつができあがる。
筋繊維を魅せる切り方にマスターの美学を感じる。
筋繊維は実に美しい。
箸で軽くヒレかつをつまむだけで肉汁がこぼれる。
そして、食べる。
獣臭さを感じる一歩手前、肉の香りを最も感じる絶妙さはすばらしい。
純粋に赤身の真価を問うならばヒレかつは良い。
しかし私はロースに慣れ過ぎたようで、脂身がほしくなるw
オレイン酸に代表される脂の香りの重要性に気づく。
とんかつを音楽に例えるならば、赤身は主旋律で脂身は副旋律だろう。
副旋律は音楽としての調和を生み出す。
主旋律が美しいのは当然のように、赤身が旨いのは当然である。
脂身は肉の旨味と香りに調和をもたらす…と自分で勝手に納得するw
2015/08/28 22:31