とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は阿波の金時豚(7回目)

私は前回の阿波の金時豚を最高傑作と評した。
私はこの豚に心酔し、愛して止まない。
今回も楽しみだ…

店に入るとカウンター席は満席だ。
奥の席で待ち、空いたカウンター席へ移動する。
とんかつができるまでマスターと常連さんとの会話を楽しむ。
楽しい時間はすぐに過ぎる。
とんかつができあがり、食べる。

初めての感覚を得る。
舌がやわらかい旨味に包み込まれるような感覚だ。
そして特に2切れ目に肉の断面からあふれそうな肉汁を蓄える。
食べれば私の意識は旨みの天国へ到達して快楽に浸る。

一方で、頭の中で芽吹く変な意識を感じる。
この快楽を長引かせるために食べるなという指令ともっと多くの快楽を得るために食べろという指令とが戦を演じる。
その結果、咀嚼は不自然になるw

脂身は甘くて良く融ける。
ただ、脂身がやや削られ過ぎであることは否めない…
脂身は香りが立つ。
赤身の旨さを基礎とし、脂身は香りの広がりをもたらす。
旨い豚の条件は、赤身が旨いのは当然であるが、脂身も重要である。

添えられた野菜フライは金時芋のフライだ。
去年収穫された芋で、糖化が進んだ芋は甘い。
見た目もでんぷんの粉っぽさは全くない。
これはスイートポテトであり、もはや野菜ではないだろうw
しかし甘いもの好きの私にうれしいフライだ。

今日からマスターの新しい試みが始まる。
限定とんかつに新しいソースがつく。
とんかつをこのソースにつけて食べると、品格が漂う洋食屋で食べているかのような錯覚をする。
ソースのほどよい酸味が加わり、とんかつに"表情"を作る。
塩、オリジナルのソース、新しいソース、そしてマスタードがある。
さらにそれらの組み合わせもある。
気分で好みの味を探す冒険が始まるのだ…w

毎回驚かされるほどこの豚は質が高くて旨い。
今回もすばらしく旨い。
そして新しいソースの試みが始まった。
この豚が次に来るときを今から楽しみにする。
2,100円、今日もごちそうさまでした。

阿波の金時豚(2016/08/05)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→しっかり
メモ
この旨さは穏やかでないw
2016/08/05 22:44
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