とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は今帰仁アグー(7回目)

すばらしい豚のとんかつを食べるとき、幸せを得るとともに緊張もする。
とんかつを食べることは豚の最期の"務め"を意味する。
食べることは大いなる喜びが伴う厳かな行為である。
食べる立場の私に気合が入るが、作る立場のマスターにも気合が入る。
今帰仁アグーのような特別な使命を持つ豚のときはなおさらだ。

マスターは私に調理する前の肉を見せる。
脂身は厚く乗り、赤身であるロースの芯は立派だ。
マスターは時間をかけてかつを揚げる。

マスターと会話を楽しみながらとんかつを待つ。
マスターがとんかつを揚げる姿を見て、ふと思う。
とんかつを揚げることは子育てに似る。
構い過ぎや放置はダメで、遠くからでも常に見守る関係は親子のようだ。

とんかつはできあがり、マスターからお盆を受け取る。
そして、食べる。

赤身の重厚な旨みは我先にと私の舌を攻める。
その勢いがある旨みに圧倒される。
すばらしい!

脂身も良い。
まろやかな香りが鼻先でふわっと軽く広がる感覚を得る。
グミのような歯ごたえはおもしろい。

3切れを食べ終わるとマスターの豚肉講座が始まるw
左右のロースは非対称であると知って驚く。

食べ方を再開する。
少し冷えた脂身の歯ごたえはさらに増す。
しかし口にいれると香りの広がりは熱いときと変わらない。
私はこの歯ごたえを特に気に入る。

とんかつに屋我地島の塩と限定用のソースが添えられる。
塩は赤身の旨みを強調し、新たな味の調和を形成する。
ソースは旨みを爆発させるw

今日の野菜フライはオクラのフライだ。
少し青臭い香りはとんかつに慣れた嗅覚を戻す。
もちろん野菜としてうまい。

今帰仁アグーはマスターの見事な技を受けて大いなる幸せをもたらす。
3,980円、今日もごちそうさまでした。

今帰仁アグー(2017/01/27)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆→しっかり
メモ
確約された幸せ。
2017/01/27 22:55
タグ