とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は古代豚

この豚はとんかつ栄ちゃんに初めて登場する。
マスターは調理する前の肉を私に見せる。
白くぶ厚く脂身は赤身に被さる。
早く食べたい。

マスターは次々ととんかつを揚げる。
揚がったとんかつを切る音は軽やかだが緻密で、耳に心地よい。
パン粉が変わるととんかつを切る音も変わる。

私のとんかつができあがり、配膳される。
食べる。

赤身の柔らかさは驚異的だ。
豚が生きているときに重力だけで筋繊維が切れそうと心配するw
この赤身の柔らかさのおかげか、軽やかな旨みが出やすい。

脂身は良く融けて、さわやかに香る。
ところが、赤身に近い脂身は味も香りも濃い。
他の豚の脂身は均質的なので、この違いにおもしろさを感じる。

私は古代と聞くと古代蓮を連想する。
悠久の時を経て現代に復活する… 実にロマンがある。
一方で古代豚は、正直なところ、そこまでロマンティックではない。
しかしこの豚の基になる豚は大量生産が求められた時代から取り残されたが、現代においてその豚の価値は見直されている。
その意味で見事な復活を遂げている。
2,400円、今日もごちそうさまでした。

古代豚

歯ごたえ
やわらか←★☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆→しっかり
メモ
赤身の驚異的な柔らかさを楽しむ。
食べる前も食べた後も、マスターや常連さんと食べ物の話で盛り上がる。
2016/11/11 22:42
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