とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は栗旨豚(4回目)

前回の栗旨豚から1年経つ。
餌として旬の栗を与えるならば、この名を冠する豚の季節は限定される。

調理する前の肉を見せていただく。
脂身の領域はロースの芯である赤身を完全に包む。

マスターの話を聴いてとんかつを待つ。
マスターはあと何年揚げ場でとんかつを揚げられるかと気にする。
私は自分から様々な特徴を抜いたときに何が残るかを常々考える。
特に自分から自分が得意なものや好きなものを抜いたとき、自分は何者か?
逆に、得意なものと好きなものの組み合わせが自分の証明だろう。
マスターがマスターである証明に、他の誰よりもとんかつを愛し、とんかつの揚げ方を知ることは確実に入る。
ご自身のアイデンティティを保つためにも末永く続けていただきたい。

そしてとんかつができあがり、配膳される。
食べる。

赤身の旨さは噛むごとに溢れる。
明るい味とともに感じる濃い旨みを愛でる。

脂身は見た目を裏切らない。
香りと舌触りをゆっくり楽しむ。

今回の香の物にかぶの漬物が加わる。
とんかつ栄ちゃんでかぶの漬物は今の季節に登場する。
単に熱いや寒いでなく、食で季節の移ろいを感じる。

栗旨豚の旬は今だろう。
旬を迎える食べ物は無双だ。
2,400円、今日もごちそうさまでした。

栗旨豚(2018/11/09)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆→しっかり
メモ
季節感は重要
2018/11/09 21:32
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