とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚はアベル黒豚

初めてのものとの出会いは興味と緊張と発見が混じる感覚はいつも新鮮だ。
アベル黒豚も同じだが、アベルという名前は少し特別だ。
私はアベルと聞くと数学のアーベル圏やアーベル群を連想するが、聖書に登場するカインとアベルも有名だろうか。
とにかくどのような豚だろうかと想像する。

店に入るとすぐにマスターは肉を私に見せる。
筋繊維が細かそうな赤身だ。
秀ちゃんから渡されたパンフレットを見る。
豚の絵はなんともかわいらしいw
そしてアベルの名はバークシャー種の1品種であると知る。
さらにマスターからこの豚は薩英戦争で疎開した品種だと聴く。
ストーリーがある豚は好きだ。

とんかつはできあがり、配膳される。
食べる。

歯ごたえが強く、肉を喰っている感が湧く。
そのインパクトに負けないほど旨みは濃い。
私はこういう赤身も好きだ。
店の前にあるポップやパンフレットにチョコレートを豚に与えているとあり、その刷り込みだと思うが、1度だけチョコレートの風味を感じる。

脂身はまろやかで高貴な香りで口を徐々に満たす。
幸せの時間の到来だ。
マスターによると、九州は噛んで香る脂の豚が多いという。
そのような豚の脂に獣臭を感じることもあるが、アベル黒豚にそのようなものを感じない。
すばらしい脂身だ。

アベル黒豚との出会いはよかったと思う。
マスターはこの豚はもっとおもしろくなっていくという。
私も再会を望む。
2,400円、今日もごちそうさまでした。

アベル黒豚(2022/03/04)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆→しっかり
メモ
特別感
2022/03/04 20:45
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