とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚は今帰仁アグー(23回目)

豚の中でも今帰仁アグーは唯一無二の存在だ。
その旨さを求めて自転車を走らせる。

店に入るとすぐにマスターは私に肉を見せる。
特別なものがあるかのような赤身の濃い赤色は印象的だ。
脂身の付きも良く、私の早く食べたい欲求は暴走しそうだ。
この豚は14ヵ月をかけて育てられたという。
今帰仁アグーの特別は在来種の宿命によるのだろう…

マスターから野菜フライに使われる玉ねぎの話を聴く。
玉ねぎは淡路島のもみじという晩生の品種だという。
中生のターザンから2週間で晩生だが、甘みはさらに高いのだろうか…

とんかつができあがり、配膳される。
1切れを口に運ぶ。
かつを口に含んだ瞬間に頬が緩む。
かつが舌に着地しなくても香りは頭を駆け巡る。
おおー!と驚きながらも咀嚼する。
香りに続いて旨みにも驚く。
私が求める旨みを私は食べている…

野菜フライは贅沢に2つある。
1つはさつまいものノーザンルビーパープルスイートロードだ。
十分な甘みに秋という季節のありがたさを感じる。
もう1つはもみじのフライだ。
土の中で育ったはずだが、えぐみは全くない。
それがすっきりとした甘みをより際立たせる。
両者とも力があるから今帰仁アグーの補佐を務められる。

マスターは豚の役割を説く。
確かに豚は日本人にとって身近な家畜だ。
ちんすこうなどの沖縄の菓子はラードが使われることが特徴だというから、沖縄での豚の役割はその最たるものだろう。
ハレの日のごちそうとして豚の料理は振る舞われたと思うが、私にとってとんかつ栄ちゃんで今帰仁アグーのとんかつを食べることをハレの日と言うw
4,000円、今日もごちそうさまでした。

今帰仁アグー(2023/10/27)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆→しっかり
メモ
種は孤高、人に身近
2023/10/27 14:36
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