腸内フローラを重要視した豚の飼育を予想(妄想w)する

とんかつ栄ちゃんのマスターから話を聴くうちに、豚の肉質は
  • 血統(遺伝)
  • 環境
  • エサ
  • 肥育期間
の4大要素により決定されると私は考えていた。
血統は赤身・脂身の質、サシの入りやすさなど基本的な肉の組成を決定する。
環境は良質な赤身にするための運動や寒さから身を守るための自然な脂身をつける刺激を与える場という意味だ。
エサは肉の味を決定し、肥育期間は豚の成長に伴った筋繊維に関係する。
これらの中で先天的に決定するものは血統だけだ。
それ以外の環境、エサ、肥育期間は生産者が決定できる部分で、生産者は経験と勘を頼りに求める肉質に調整する。
肥育中において豚の健康は一番に優先されるが、これは生き物として命の尊厳を守る意味でも重要である。
また体の中から健康にするためには腸内環境を整えることも必要だ。

これで私の中で納得できる結論を得たつもりだった。
しかしある日、腸内フローラというものを知る
腸内フローラを形成する細菌が体のあらゆる部位に影響するという。
豚について言うと、肉質に影響するということだ。

それまで腸内細菌を善玉菌と悪玉菌の2つに分けていたが、それは腸内環境を良い状態に保つために必要な議論だと考えていた。
しかしそれでは不十分であった。

そこで私は腸内フローラを重要視して、
  • 血統(遺伝)
  • 環境
  • 腸内に住まわせる細菌の選定と施術
  • 選定した腸内細菌も意識したエサ
  • 肥育期間
を肉質の決定する5大要素として提案する。
まず、肉質に影響する細菌の選定が必要だ。
エサは、豚の肉質に直接的に作用するものだけでなく、腸内フローラを育むことも求められる。
細菌の胃酸に対する耐性により経口または肛門から腸に直接送り込む方法のどちらかで施術する。

エサの配合で肉質を変える試みは限界に近い気がする。
腸内フローラは肉質を劇的に変える最後の希望である。
2015/12/22 13:59
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