とんかつ栄ちゃん、今回の限定とんかつの豚はキントア(7回目)

私はこの日を指折り数えて待ったが、他の常連さんも同じだろう。
お客さんが外で待つほど店は混む。
しかし意外と早く誘導され、ダム建設に携わる常連さんの隣の席に座る。
常連さんと壁に掲示された豚のリーフレットを眺めてとんかつを回顧する。
先に常連さんのとんかつが配膳される。
私はさらに待つと、女将さんを通じてマスターから呼ばれる。
肉の確認だ。
肉は無整形で、断面積の6割ほどを占める脂身に興奮するw
席に戻り、再び待つ。
そして私のとんかつも配膳される。

まず香りを嗅ぐ。
高貴な香りにうっとりする。

食べる。
初めの1口目で肉の弾力により歯は跳ね返される。
とてつもない弾力だ。
油断した…w
気を引き締めて食べる。
この弾力は初めの1口目だけだったが、しっかり噛める肉だ。
味も高貴で、旨さの次元が違う。
目を閉じてこの旨さに酔いしれる。

脂身の不思議な歯ごたえに驚く。
この歯ごたえはういろうや羊羹のそれに近い。
赤身や普通の脂身の歯ごたえと違う、"第3の身"の歯ごたえと言える。
不思議な体験は続く。
最後の数切れの脂身の香りはまるで栗のようだ。

米は胚芽やスジが少し残るほどにつかれたものだ。
風味も食べ応えも残り、キントアを受け止める。

キントアのとんかつは驚きと幸せをもたらす。
3,700円、今日もごちそうさまでした。

キントア(2017/04/28)

歯ごたえ
やわらか←☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆→しっかり
赤身の味わい
淡麗←☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆→濃厚
脂身の旨み
ほのかに←☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆→しっかり
メモ
赤身でも脂身でもない"第3の身"の歯ごたえ
2017/04/28 22:53
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