カシオペアスイートの展望室(1号車1番、下り)に乗車する

チケットを取ってから1ヶ月が過ぎ、このときを迎える。

上野駅の改札口の外で父と姉を待つ。
姉は私の同乗者で、父は私たちの見送りで来る。
同乗する予定だった父は仕事の都合で姉に譲った。
しかし私がいろいろと話すうちに、父はカシオペアを見たくなったらしい。

初めに姉が現れる。
ブルーベリーを買うと言って、アメ横に行ってしまう。

発車時刻を知らせる電光掲示板にカシオペアの情報が表示され始める。
昼ごろに発生した地震の影響はわずかにあるようだ。

そして父が現れるが、まさかの"近所のコンビニに行く"風スタイルで来るw
私は説明したはずだが、父のイメージはまだ寝台車=3段ベッドらしい。
しかしそれでも父の服装はひどい…w

先に私と父が改札を通る。
改札の向かいにある駅弁屋で深夜に食べる駅弁とお~いお茶を4本買う。
これで私の準備はすべて整い、13番線に向かう。

13番線の車止めの裏側にカシオペアと北斗星の列車案内がある。
父が私に説明を求めるので、私はそれに応じる。

しばらくすると姉が合流する。
すると父は姉を列車案内に導いて、どこに乗るか説明を始めるw
なぜか父も興奮しているようだ。

13番線では高崎方面へ行く普通列車が出発の時を待つ。
カシオペアは同じ13番線に入線するので、時間はまだある。

五ツ星広場に行ってみる。
しかし大人の休日倶楽部のツアーと思われるお客さんで満席だ。
引き返してカシオペアの展望室付近の壁際で待機する。

普通列車が去り、私はビデオカメラDEV-30を構えてカシオペアを迎える。
興奮と緊張が高まる。
ビデオカメラの手振れ防止機能を振り切るほどに心臓の鼓動が大きい。
ファインダー越しの画は心臓の鼓動にあわせて揺れるw
画は揺れたが、カシオペアが入線するところを撮る。
上野駅に入線した直後のカシオペア
推進運転が終わると展望室のカーテンは閉じられる。
テールライトが点灯してからも動画と写真を撮る。
業務用の積み込み作業が先で、私たちはまだ乗車できない。
早くカーテンを開けたい…

先に機関車を撮りに行く。

移動する途中で3号車内の通路に並ぶお客さんの列を見る。
シャワー券の購入だろうか。
噂で聞いていたが、これほどとは思わなかった。

ラウンジカー付近を通ると、ディーゼルの煙のニオイが立ち込める。
いい香りとは言えないが、旅情を醸し出す。

機関車はカシオペアと同じ塗装が施されたEF510-510である。
EF510-510の正面EF510-510を斜め前から撮影
EF510形のフォルムは直線的で、E26系の曲線的なそれとは対照的である。
機関車の撮影を済ませて1号車に戻る。

乗車できる旨のアナウンスが聞こえない。
駅員さんに聞きに行こうとするが、駅員さんがどこにいるかわからない。
そこで大人の休日倶楽部のガイドさんに伺い、乗車できることを知る。
どうやらアナウンスを聞き逃したようだ。
急いで戻る。

カシオペアに乗車する。

通路は意外と狭い。
その通路の一番奥まで行き、1号車1番の部屋のドアの前に立つ。
徐にドアノブを下げてドアを開けると、列車の中とは思えない空間が現れる。

私に続いて姉と父が入室する。
父はカーテンを開けようとするが、姉はそれを阻止するw
さすが姉は私がカーテンを開く役であることを理解している。
その役の私はカーテンを勢いよく全開にする。
これでカシオペアのシンボルである展望室は外からも見える状態になる。カシオペアスイートの展望室(1号車1番)
展望室の中からこちらに向かって写真を撮る人々が見える。
私が他の方の写真の中に入るのは申し訳ないが、これは避けられない…

独特の形をしたソファーに座り、モニターを操作する。
モニターにカシオペアが停車する駅が表示される。
それを見つけた父は、私と席を代わり、指差しながら停車駅を確認する。

トイレとシャワーの確認がまだだった。
扉を開けるとタバコの煙が篭ったようなニオイに襲われる。
1号車は全室禁煙であるが、タバコを吸った客がいたのだろうか。
マナーを守れない客に怒りを覚える。

私は外に出て展望室を外側から撮る。
姉と父が並んでソファーに座っている。
そして姉も外に出ると、父だけがソファーに座っている。
なぜかその姿はおもしろく、姉とともに笑う。

上野駅のホームから撮ったカシオペアの展望室

車掌さんが来てチケットを確認する。
ドアのロックの方法をまだ知らないので、車掌さんから教えていただく。
応対がとても丁寧な車掌さんだ。

カシオペアの出発が近づく。
ホームに戻った父は笑顔で展望室のソファーに座る私たちを見ている。

展望室の中央の窓に設置したビデオカメラで録画を始める。
そしてソファーに座ってカシオペアの発車を待つ。
外では見ず知らずのおばさんが父に話しかけて、2人で話を始める。
何を話しているのだろうか…

列車は滑るように静かに発車する。
笑顔の父とおばさんは手を振り、私たちも手を振り返す。
小さい子も手を振っているのが見えたので、私は両手で振り返す。

父の行動が心配だったが、無事に上野駅を出発する。
2014/09/16 17:25
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