札幌から帰る

1泊する姉と札幌駅で別れる。
私は快速エアポート172号に乗るために5番線に向かい、階段を上がる。
視界に列車が入り、もう入線していたのかと思いながら乗り込む。
寝不足が効いて、あまり考えていない。
しかしドアが閉まるときに何か違うことに気づく。
乗った列車は6番線の列車で、快速エアポートではない。
背筋が凍る…
飛行機に乗るまで時間は十分あるが、焦るものは焦る。
発車してすぐにこの列車は普通列車の千歳行きとわかり、事なきを得る。

新札幌駅で快速エアポートに乗り換える。
789系1000番台が勢い良く入線する。
特急に使うグレードの列車を快速でも使うJR北海道がうらやましい…w
運良く窓側の席に座れ、夕焼けに映える雲を眺める。

新千歳空港に着く。
問題はここからだ。
私は移動手段が専ら鉄道だったため、飛行機に乗る機会はなかった。
そのため飛行機に乗るのは幼稚園のとき以来である。
初めて自分で手続きを行う。

案内板を頼りにJetstarの自動チェックイン機にたどり着く。
タッチパネルを操作すると、持ち込めない物の中にリチウム電池とある。
私はビデオカメラとデジタルカメラのバッテリーを持っている。
ウォークマンに内蔵のバッテリーもリチウム電池だろう…
持っていると申告するとカウンターで手続きするように促される。
自動チェックイン機から出てきた券を持ってカウンターで説明する。
しかし機内に持ち込む手荷物としてならOKらしい。
これで終わり?!というほどに簡単にチェックインが済む。

まだ時間はあるので、イスに座ってぼんやりする。
しかしぼんやりし過ぎた。
セキュリティチェックに列ができている。
ぼんやりするならセキュリティチェックを通ってからだw

機内に持ち込む手荷物にかなり詰めた。
金属製のものをなんとか取り出してトレイに入れて検査に回す。
そして私自身はゲートで見事にひっかかるw
身の回りにつけていた金属製のものを忘れていた。
財布とウォークマンを取り出し、検査に回す。
私自身はゲートをパスし、荷物もパスする。
無事にセキュリティチェックを終える。

3階に移動して搭乗を待つ。
窓から見える滑走路の明かりがきれいだ。

私が利用する便は満席らしい。
飛行機の後ろの席の人から搭乗する。
私は前から2列目の席なので、後から搭乗する。

LCCの座席は狭いと聞いていたが、それほど狭く感じない。
しかし窓側の席の人がトイレのために通路に移動するときは辛そうだ。

フライトアテンダントさんは扉を閉め、飛行機は動き始める。
私は物心がついてから初めてのフライトを迎える。
変な緊張をする。
飛行機は暗い中を長く走る。
このままで目的地についてしまうと思うほどだ。

走り続けて3分くらい経つだろうか。
ようやく滑走路の端まで来る。
すると突然今までと違う乗り物になったかのような凄まじい加速を始める。
エンジンが飛行機からもげないのが不思議になるくらいの加速だ。
十分な速度が出ているように見えてもさらに加速度は増す。
そして滑らかに離陸する。

飛行機は徐々に高度を増す。
数回重力が弱くなる感覚があり、慣れない感覚に戸惑う。
地上の明かりは銀細工や銅細工のようだ。
イカ釣り漁船の集魚灯は飛行機からだと1つの輝きに見える。
美しい…

青森付近を過ぎると明かりは見えなくなる。
飛行機がどこを飛んでいるかわからないw
寝不足の私は睡魔と闘い、勝ち負けを繰り返す。

海の上を飛んでいたらしい。
九十九里浜に沿って明かりが見えてからまもなく成田に着陸する。
やはり飛行機は速い。
2014/09/17 23:53
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